2025年 人工知能学会 全国大会 第39回にて弊社の技術アドバイザーをつとめる京都大学・理化学研究所生命機能科学研究センター 小島 諒介 氏および奈良先端科学技術大学院大学の尾上 圭介 氏(弊社インターン)がテンソル分解を用いた制約付き離散ブラックボックス最適化手法の検討について発表をおこないました。
概要
ブラックボックス最適化(BBO)は,目的関数の入出力情報のみを用いて最適解を探索する問題であり,目的関数の勾配情報が得られない場合にも利用できることから様々なアプリケーションで用いられている.BBOの一手法である逐次近似最適化法(SMBO)は,代理モデルを用いて目的関数を近似し,探索と活用のバランスを取った意思決定を組み合わせることで,高いサンプル効率を目指している.一方で,目的変数間の階層構造や組み合わせに関する制約条件などの事前知識が存在する場合,これらを活用することでさらに効率的な最適化が期待される. 本研究では,離散探索空間における目的変数の制約を効率的に取り扱うSMBO手法を提案する.提案手法では,代理モデルとしてテンソルトレイン(TT)分解を採用し,TT分解の損失関数に制約項を追加することで制約を反映する.数値実験の結果,提案手法は従来の離散BBO手法を上回るサンプル効率を示し,事前知識を活用することの有効性が確認された.
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