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ツールに頼りすぎると、「その中でできること。」に意識が向いてしまい、便利な反面でそのツールができることが研究の限界になってしまう傾向があると思います。

シスメックス株式会社
学術本部 学術研究部 吉田 様
 
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本日はありがとうございました。
オーダーメイド・データ活用力研修を終えましてインタビューをさせていただきたいと思います。
まずは、吉田様の普段の業務を教えてください。
吉田様 >
私たちシスメックスでは、「ヘルスケアの進化をデザインする。」をミッションに、医療の発展や人々の健やかな暮らしに貢献することを目指しています。
私の主な業務は、医師や検査技師の方々と連携しながら、新たな医療価値の創出に向けた臨床研究を行うことです。日々、臨床データを使って統計解析を行うことが多く、私にとってデータ解析は特別なことではなく、日常業務ですね。
今は、データ解析の自動化が進み、複雑なモデルでも統計ソフトを使ってガイダンスを元にデータ入力すると、すぐに結果が出てしまいます。しかし、その計算の前提がどのような理論で、どのような数式が実行されるのかという理解は当たり前のことですが、大切な事だと思っています。
 
ありがとうございます。
今回の研修に興味を持っていただいたきっかけはなんでしょうか?
吉田様 >
私たちの業務の重要な柱の一つに、医療データを使って、病気の診断や治療、予防に役立つ新しい検査価値を患者様に提供するというものがあります。
せっかくいただいた患者様からの貴重なデータを無駄にすることなく活かし、患者様に還元することを目指しているので、データを最大限活用できる力を付けたいというところから興味を持ちました。
 
弊社と吉田様とで事前にミーティングを重ねて作成した内容を研修させていただきました。
今日の振り返っていかがでしたでしょうか?
吉田様 >
データ分析の基礎から深層学習の応用まで短時間でやり切っていただいて、内容が盛り沢山で、実りのあるものになりました。
特に数学的な基礎を今回改めて確認できたことは良かったと思います。参加したメンバーも私と同じような感覚でそれぞれ学べたのではないかと思います。
今回の研修では、普段業務でよく使う統計検定、特に多重検定の理論と、統計検定・機械学習の役割の違いなどを企画の際にお願いしました。機械学習を初めて学ぶメンバーもいましたが、統計検定と機械学習の役割の違いを図解してわかりやすく説明いただいたことで、皆の理解が深まったと思います。目的に応じたこれらの方法の使い分けを考え、データ解析に活かす良いきっかけをいただけました。今後もこのような学びの機会をつくり、知見を積み上げていきたいと思います。
近年、深層学習や機械学習の分野は、医療への応用にも期待が高く、私たちも学びながら取組みを進めています。一般論ですが、統計ソフトのようなツールに頼りすぎると、「その中でできること。」に意識が向いてしまい、便利な反面でそのツールができることが研究の限界になってしまう傾向があると思います。
そこをスクラムサインさんのような会社とご一緒させていただき、ディスカッションさせてもらうことで、新しいデータ活用の方向性が見えてきたり、可能性がひらける気がします。私たちも今回の研修をきっかけにさらにデータ活用力を付け、医療貢献に繋げていきたいと思っています。
 
ありがとうございます。
 
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研修風景